自由研究の下しらべで、ソラは図書館のAIに聞きました。

「この町の港は、いつできたの?」

「およそ1723年です。米をはこぶ船のために作られました」

すらすら出てきました。ソラはノートを開いて、そのまま丸写し(コピペ)しました。文が整っていたので、直すところもありません。

「1分でおわった」

となりの席で、リンが本をひらいたまま言いました。

「はやいね。それ、どの本に書いてあったの?」

「え、AIが言ってたよ」

「AIは、どこで見たの?」

ソラは、手が止まりました。もう一度AIに聞きました。「それ、どこに書いてありますか」。

「町誌や古い記録など、複数の資料に記載があります」

「……どれ?」

それいじょうは、出てきませんでした。

ソラは、どうしてこまったんだと思う?

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司書ししょさんに聞くと、町の記録は3さつありました。1723年と書いてある本は、ありませんでした。近い年が書いてある本なら、ありました。1725年でした。

「2年ちがうだけだけどね」

リンが言いました。

「でも、なんで2年ちがうのかが、分からないよね。AIが計算の途中でまちがえたのか、別の本を見たのか」

ソラは、ノートに書いた「1723年」を消しました。そして、本棚から持ってきた本の題名とページを書いて、そこに書いてあった「1725年」を書きました。

時間は、30分かかりました。でもソラは、さっきより安心していました。だれかに「これ、どこに書いてあったの?」と聞かれたら、その本を指させばいいからです。

AIが出した答えは、便利です。ただ、出典しゅってん(どこから持ってきたか)が分からない文は、下書きには使えても、そのまま発表には使えません。