リンは前から、となりの町の図書館のほうが本が多いと思っていました。行ったことはありません。なんとなく、そう思っていたのです。

ある日、そういう話が回ってきました。

「となりの図書館、うちの3倍あるらしいよ」

リンは、うなずきました。

「やっぱりね」

そして、その日のうちに3人に話しました。

週末、2人はとなりの町へ行きました。図書館は、思ったより小さい建物でした。中に入ると、たしかに本はあります。でも、3倍には見えません。

入口に、紙がはってありました。

「本の数 やく4万さつ」

リンは、自分の町の図書館の数を思い出そうとしました。思い出せません。くらべたことが、一度もなかったのです。

リンは、なぜすぐ信じてしまったんだと思う?

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3つとも、少しずつ当たっています。でも、いちばん大きかったのは3つめでした。

「やっぱりね」と思ったとき、たしかめる気持ちは、もう弱くなっています。知らない話なら「ほんとかな」と思うのに、前から思っていたことに近いと、そこがすっと通ってしまうのです。

帰りの電車で、ソラが言いました。

「ぼくも、うなずいてた」

「うん。2人ともね」

2人は、そこで1つ決めました。

「やっぱり」と思ったときが、いちばんあぶない。そう思ったら、いったん止まる。それだけです。

ちなみに、自分の町の図書館は やく3万さつでした。3倍ではありませんでした。