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微塵之巻に含まれるすべてのページの一覧です。章の順に読み進めるほか、目的の節から直接開くこともできます。

基本のページ

第1部

旗を立てる人

常務が旗を振り、部長たちが旗の下で取り分を決める。数字の出どころを聞いた人は、場を冷やしたことにされる。

  • 第1話旗を立てる人期初の部長会で、常務の大川は「私が旗を振ります」と言った。任期はあと1年あまり。退任後の行き先は、もう決まっていた。実務は、情報システム部の水野に回ってきた。
  • 第2話三部長会駅裏の居酒屋で、3人の部長が常務の案件の取り分を決めた。2週間後に届いた提案書には「工数70%削減」とあった。70%の出どころは、常務の「大きめに」だった。
第2部

手を汚す人

選び抜かれた30件、読まれない60ページ、誰かが押した印、消された履歴。実行するのは、いつも権限を持たない人だった。

  • 第3話成功させられたPoC正答率96%。デモで読ませた30件は、常務の子飼いが選び抜いたものだった。外された注文書を入れたフォルダは、会議のあとに「整理」された。
  • 第4話一週間で作れると言った人AIに書かせた60ページの要件定義書を、誰も読まなかった。検収条件は「正常に動作すること」。情シスの確認欄には、休んでいた部長の印が押してあった。
  • 第5話三好くんの見積もりツール営業の三好が作った見積もりツールは、社内報に載り、取締役の看板になった。個人のアカウントで顧客の掛け率を送っていたことを聞かれると、三好は「使ってません」と答えた。
第3部

責任の行方

3割削減、消えた依頼、止める条件のない稟議書。誰も責任を取らないまま、会社は少しずつ削られていく。

  • 第6話三割削減課長は良い行だけを選んでAIに計算させ、「平均31%削減」と書いた。報告は3日で3段を上がり、「3割削減」になって業界紙に載った。減らされたのは、派遣の3人だった。
  • 第7話消えた依頼自動送信の依頼は、口頭と1行のチャットだけだった。誤出荷と価格表の流出のあと、事故調査会議では誰も答えなかった。チャットの1行は、会議の前の晩に消されていた。
  • 第8話止める条件のない稟議書水野が稟議書の最後に書いた「届かなければ止める」の一行は、提出の前に消された。全社3年契約は可決され、止める人の名前はどこにも書かれなかった。

ほかの巻

同じ主題を、別の分量・別の角度から扱っている巻です。

  • 物語物語之巻架空の会社で「AIで何かやれ」から稟議までの3か月を追う全8話。シンプル版と裏之巻の中身が、そのまま場面になる。
  • 知識シンプル版「AIを導入する」の中身を分けて考える全8章。知識の入口。
  • 罠裏之巻提案や報告を受け取る立場の人へ。空っぽの提案と、ずれた報告を見分ける全8章。
  • 物語網羅物語之巻同じ会社の全社展開の一年を追う全16章。網羅版と網羅裏之巻の論点が、判断の場面として出てくる。
  • 人間網羅微塵之巻微塵之巻の会社の、全社3年契約の一年目を追う全16章。網羅版と網羅裏之巻の論点が、権限と保身の渦の中で歪み、最後に一か所だけ損害が止まる。
  • 知識網羅版技術の仕組みから法規制・契約・セキュリティまで、必要な章だけ引ける全31章。
  • 罠網羅裏之巻契約・ガバナンス・セキュリティなど、領域ごとの省略と誇張を扱う全31章。
  • 外伝奇譚之巻架空の会社で起きる構造を、物理法則として描く外伝の連作短編・全12話。
  • 外伝奇譚之巻・改奇譚之巻の情報システム部を軌道コロニーへ打ち上げた改作・全12話。誰の悪意もなく組織が歪んでいく。