ノート 13
星間航海士の手引き
約2分
生成AIの適用領域とヒューマン・イン・ザ・ループ
文章整形・ブレインストーミング等の前処理委譲と、事実判定・価値選択の人為的保持。人間が決定ループに介入する「ヒューマン・イン・ザ・ループ」の基準を定めます。
知的作業プロセスは「入力(論点整理・アイデア発散)」「中核(事実検証・論理構成・価値判断)」「出力(文章整形・要約)」の3段階に分解できます。
AIに委譲すべきは入力と出力の支援であり、中核の検証と決定は人間が保持しなければなりません。
冒頭から「すべてをまとめてくれ」と丸投げすると、その後の調査方針全体がAIの生成した論理に支配されてしまいます。
ヒューマン・イン・ザ・ループの境界線
「表現の推敲は委譲してよい。事実の真偽判定と価値の決定は人間が担う」という境界線を厳格に維持します。
- 委譲してよい領域 ― 構文の推敲、要約、ブレインストーミング、反論の壁打ち、コードの整理
- 人間が担うべき領域 ― 一次資料によるファクトチェック、定量的計数、自らの実地観測データの記述、最終的な結論の責任受容
成果物にAIを活用した場合は、その利用範囲と使用プロンプトを透明に自己開示することが実務倫理の基礎となります。
詳細解説
調べものを入口・まん中・出口に分け、入口(語の探索)と出口(整形)だけをAIに委ね、まん中(調査)は自分でやる、という線を引きます。
くわしく読む
背景と目的
委譲の線を、能力ではなく工程で引くことが目標です。「形を整えるのは頼んでよい。本当かどうかを決めるのは自分」という1文に集約しています。
宿題での利用可否は学校差が大きいため、まず確認することを促し、そのうえでそのまま出さない・使ったと1行書く・個人情報を入れない、の3点を示します。
組み立ての工夫
「はじめに『まとめて』と頼むと、そのあとの調べ方が引っぱられる」という順序の問題を入れました。アンカリングは、工程の最初で最も強く効きます。
まん中を自分でやるのは、そこでしか「たしかめた」という事実が作れないからです。入口と出口は、気に入らなければやり直せます。
入口と出口の例も具体にしました。入口は「この題でどんなことばで調べられるか」、出口は「この文、読みにくいところはどこか」。どちらも答えの正しさを問うていません。
補足と注意点
学校の方針を代行しません。「まずそこを聞いてください」と、判断を現場へ戻しています。