ノート 21
星間航海士の手引き
約2分
検索クエリの設計と展開
同義語展開、上位概念・下位概念への遷移、論理演算子による絞り込み。思い込みによるバイアスを排除し、目的の情報へ最短で到達するためのクエリ構築法を伝授します。
検索エンジンは意味を理解して推論しているのではなく、入力されたクエリ文字列と文書内の語彙の一致度を計算しています。したがって、「探している知見が記録された公的文書には、どのような専門用語が使われているか」を逆算してクエリを設計します。
クエリ展開の3大技法
- 専門用語への置換 ― 日常的な俗称や話し言葉を、公的機関の白書や学術用語集で用いられる正式な専門用語へ置き換える
- 属性による絞り込み ― 検索結果が膨大でノイズが多い場合、年代・地域・機関名などの絞り込み単語を付加する(2〜3語が適正)
- 上位概念への拡張 ― 検索結果が極端に少ない場合、制約を外し、包摂関係にある上位概念(カテゴリ名)へ切り替える
最も重要な実務原則は、「対立する論点を含む双方向のクエリで調べること」です。「〇〇の利点」を検索した直後に「〇〇の課題・副作用」を検索し、双方の言説を対置することで初めて論争の全体像が浮き彫りになります。
詳細解説
検索語の設計を扱います。検索が語の一致で動いていることから、言いかえ・絞り込み・拡張の3手と、反対語での再検索を導きます。
くわしく読む
背景と目的
「そのページには、どんなことばで書いてあるか」を想像する、という語彙の切りかえが目標です。やさしい語は個人の体験談に、専門的な語は調査した記述に当たりやすい。
反対方向の語でも調べる、という手はきをつけノート20(ほしい答えだけ集める)への直接の対処です。
組み立ての工夫
絞り込みの上限を3語としました。語を足すほど精度が上がるという誤解を防ぐためで、実際には再現率が急速に落ちます。
3つの手には例をつけました。言いかえは「ごみ」を「廃棄物」に、絞り込みは地名や年を足す、広げるは「リサイクル」のような一段上の語へ移す。手の名前だけでは動けません。
補足と注意点
検索の記号(AND・引用符・マイナス)は扱いません。サービスによって効き方が違い、覚えても外れます。効くのはことばの選び方のほうです。
同じ手は本の索引にも効きます。教科書の見出しのことばで引くと当たりやすい、という形でしらべノート20(本と図書館)につながります。