個人情報とは、氏名そのものだけを指すのではありません。情報工学および法制上の定義において、「他の情報と照合することで、特定の個人を識別できる情報(識別可能性:Identifiability)」のすべてが含まれます。

情報が1つ足されるたびに、しぼりこまれていく○○市に住んでいる ―― 何万人○○小学校 ―― 何百人6年生 ―― 何十人クラブと曜日 ―― 数人色と方角 ―― 1人
個人情報は、1つずつでは平気に見えます。けれども、市・学校・学年・クラブ・持ちものと足していくと、何万人の中から1人までしぼりこまれます。だから「これくらいなら平気」ではなく「もう何を出したっけ」と足し算で考えます。

「都道府県」「所属組織」「最寄り駅」「誕生日」「部活動」。単体では数百万人から数千人に該当する情報であっても、これらが3つ重なるだけで、該当者はわずか数名にまで絞り込まれます。

したがって、「この情報1つくらいなら公開しても安全だろう」という個別判断は破綻します。常に「これまでに何を公開してきたか」を蓄積の観点、すなわち足し算で考える運用が求められます。

自己の情報以上に厳格な管理を要するのが、友人や同僚から預かっている情報(写真、氏名、スケジュール、私的な会話内容)です。他者のプライバシーを自らの発信によって危険に晒さない境界管理を徹底してください。