ノート 03
星間航海士の手引き
約2分
一次情報と二次情報
現場観測者による一次情報と、媒介者を経由した二次情報の構造的差異。伝達ステップに伴う情報脱落・誇張の力学と、元情報へ遡及する探索手順を定めます。
現場で直接観測・測定を行った者による記録を一次情報(Primary Source)、第三者が媒介して要約・編集・再伝達した情報を二次情報(Secondary Source)と定義します。
二次情報そのものが劣後するわけではありません。人類の知識体系の大半は二次情報のネットワークによって共有されています。
話は人をとおるたびに、短く・強く・きれいになります。まっ先に落ちるのは「雨だったら」のような条件と、だれから聞いたかという出どころです。だれもうそをついていなくても、5人めには別の話になります。
媒介者を通過するたびに、情報は短縮化・断定化・整形(美化)されます。特に留意すべきは「整った物語への収斂」です。伝達ホップ数が増えるほど、生データに含まれていたノイズや留保条件が削ぎ落とされ、分かりやすく魅力的な結論へと変貌します。
実務調査における標準プロトコルは、「まず二次情報で全体の構造を俯瞰し、意思決定に直結する核心部分のみ一次情報へ遡及して照合する」という二段階アプローチです。
詳細解説
一次情報と二次情報を扱います。二次情報を否定せず、伝達のたびに条件と出所が脱落するという劣化の方向性を示すページです。
くわしく読む
背景と目的
「一次情報だけを使う」は非現実的です。目標は、全体像は二次情報でつかみ、要点だけ一次情報で確認するという資源配分の方針を持つことです。
組み立ての工夫
劣化を「短く・強く・きれいに」の3方向で示し、3つめを最も厄介としました。整った話ほど経由した人数が多い可能性がある、という逆説は直観に反するため、明示的に書いています。
「元までたどれなくても、どこまでたどれたかを書けば結果になる」と締めました。完全な遡及を要求すると、子どもは記録そのものをやめます。
「どこまでたどれたか」は、「〇〇新聞の記事まで。そのもとの調査は見つからなかった」程度で足ります。書き方の見本を示さないと、たどれなかった時点で記録ごと放棄されます。
補足と注意点
一次情報は「その場にいた人」まで含みます。文献に限定すると、小学生が到達できる範囲を超えます。