ノート 04
星間航海士の手引き
約1分
割合・母数・統計の読み方
割合、平均値、絶対数の相互関係。見かけの増加率に惑わされず、常に「分母となる母数と標本抽出の範囲」を確認する定量的思考法を習得します。
基準となる母数が1件であれば、1件の増加で「2倍(200%増)」となります。母数が5000件であれば、5000件の増加を意味します。
同一の「2倍」という数値表現であっても、現象の物理的規模は天と地ほど異なります。
定量的データを評価する際の鉄則は、常に「分母(母数・標本サイズ N)はいくつか」を問い直すことです。これだけで大半の誇大表現を看破できます。
外れ値と平均値の歪み
5つの観測データが 2, 3, 3, 4, 88 であるとき、平均値(Mean)は20となります。しかし実態として、5件中4件は4以下にとどまります。極端な外れ値が1つ存在するだけで、平均値は実態から著しく乖離します。
このような分布の偏りを評価する際は、昇順に整列した際の中央値(Median、この例では3)や四分位範囲を併用することが必須です。
詳細解説
割合・平均・母数を扱う数量リテラシーのページです。「何のうちの、何なのか」という1つの問いに集約しています。
くわしく読む
背景と目的
比率表現から母数が省略されることの多さに気づかせるのが目標です。「2倍」が1件→2件なのか5000件→1万件なのかで、示している事態はまったく異なります。
平均については、外れ値に引かれる性質と、中央値という代替の存在を、2・3・3・4・88という具体例で示します。
組み立ての工夫
中央値という語を出し、計算はさせません。「小さい順にならべて、まん中を見る」という操作だけを渡しています。統計の授業ではなく、数字の読み方のページだからです。
自分が書くときは「34人中12人」と書く、という産出側の規範まで含めました。読み手としての技能は、書き手としての規律に転化してはじめて定着します。
補足と注意点
割合の計算そのものは扱いません。算数の授業と役割が違い、ここは出てきた数字をどう読むかだけを担当します。
平均が悪い、とも書いていません。5人のうち4人が4さつ以下でも、平均20さつは計算として正しい。消えるのは分布のほうです。