基準となる母数が1件であれば、1件の増加で「2倍(200%増)」となります。母数が5000件であれば、5000件の増加を意味します。

同一の「2倍」という数値表現であっても、現象の物理的規模は天と地ほど異なります。

定量的データを評価する際の鉄則は、常に「分母(母数・標本サイズ N)はいくつか」を問い直すことです。これだけで大半の誇大表現を看破できます。

外れ値と平均値の歪み

5つの観測データが 2, 3, 3, 4, 88 であるとき、平均値(Mean)は20となります。しかし実態として、5件中4件は4以下にとどまります。極端な外れ値が1つ存在するだけで、平均値は実態から著しく乖離します。

このような分布の偏りを評価する際は、昇順に整列した際の中央値(Median、この例では3)や四分位範囲を併用することが必須です。