ノート 21
事故記録アーカイブ
約2分
誘導クエリと結論の先取り
ここに出てくる話は、ぜんぶ作ったお話です。だれかをうたがうためではなく、たしかめるためのページです。
「〜は危険か」「〜の被害事例」など、検索キーワード自体に特定の結論を誘導する語を混入させる過誤。中立的・多面的な語彙設計によって客観的データを引き出す技術です。
検索エンジンは悪意を持って結果を歪めているのではありません。「入力された検索語と同一の単語が含まれるWebページを忠実に収集しているだけ」です。
つまり、検索窓に入力した言葉そのものが、得られる答えをあらかじめ決定づけています。「なぜ〇〇は危険なのか」と検索すれば、最初から「危険である」と主張するサイト群しか画面に表示されません。
対照検索(2方向からの反転照会)
- 「〇〇 効果」で検索した後は → 「〇〇 効果なし」で照会する
- 「〇〇 危険」で検索した後は → 「〇〇 安全」で照会する
- 「〇〇 成功事例」で検索した後は → 「〇〇 失敗原因」で照会する
特に「失敗事例・課題」に関する検索は実務上きわめて有効です。失敗の分析記録には、成功例では見落とされがちな制度的欠陥や適用限界が客観的に詳述されているからです。
クエリの中に結論を先取りした評価語が含まれていないかを点検し、中立的な照会を維持します。
詳細解説
検索語や質問文が結果を先取りしてしまう形を扱います。反対方向での再検索と、問いに答えを含めない、の2点です。
くわしく読む
背景と目的
検索が語の一致で動く以上、入力した語が結果の性質を決めるという理解が目標です。「〇〇 効果」と「〇〇 効果がない」は、別の集合を返します。
組み立ての工夫
「〇〇 やり方」→「〇〇 失敗」の組を挙げ、失敗例には理由が書かれていることが多い、と付記しました。反対語の検索を、警戒のためだけでなく情報の質を上げる手法として位置づけています。
「なぜ〇〇はだめなのか」という問いの形が結論を前提に含む点も扱い、しらべノート24の誘導的な質問文と同じ構造を示しました。
題を「聞き方で 答えが変わる」にしました。検索にもAIにも同じことが起きるので、道具の名前を題に入れていません。
補足と注意点
検索の記号や絞り込みの手は、表の巻(しらべノート21)の担当です。ここは入れたことばが結果を選んでしまう、という一点に絞りました。
AIへの聞き方にも同じことが起きますが、道具ごとの言い回しには踏みこみません。すぐ変わるためです。