日常的に接する膨大な情報に対して、人間は限られた認知資源を節約するため、直感的なヒューリスティクス(簡便法)を用いて迅速に処理しています。これは平時においては極めて効率的な生存戦略です。

しかし情報ネットワーク環境においては、この認知的ショートカットが悪用され、あるいは構造的な死角となって誤認や詐術への陥落を招きます。

見た と 信じる のあいだに、たしかめる を1つ入れるふだん見た信じる・話すこの本のやり方見たたしかめる信じる・話す
見たものを、そのまま信じて人に話してしまうのがふつうです。そのあいだに「たしかめる」を1つ入れるだけで、うその広がり方が変わります。入れる合図は「人に話したくなったとき」です。

認知バイアスが最も作動しやすいのは、信頼する仲間を経由し、感情(驚き・義憤)を刺激し、自己の先入観と合致した情報に遭遇した局面です。この3条件が重なったとき、人間の批判的思考は急速に低下します。

本アーカイブの目的は、過度な人間不信を煽ることではありません。認知の死角をあらかじめ把握し、客観的検証に移行するための明確な停止基準を確立することにあります。

本アーカイブは星間航海士の手引きと同一の章番号で構成されています。手引きで基底概念を確認し、アーカイブで潜在的インシデントを照会しながら活用してください。