ノート 33
事故記録アーカイブ
約2分
誇大報告と事実の脚色
ここに出てくる話は、ぜんぶ作ったお話です。だれかをうたがうためではなく、たしかめるためのページです。
成果を魅力的に見せたいという虚栄心から、観測データを誇張・脚色して自己自身がデマの源流へと変貌するインシデント。事実を脚色せず、測定されたありのままを報告する技術です。
報告やプレゼンテーションにおいて内容を大げさに誇張して伝えると、聴衆はそれを客観的事実として受け入れ、さらに別の組織や人々へと再拡散します。その瞬間、その不実言説の一次発生源としての全責任はあなた自身に帰属します。
聴衆の関心を引きつけたいという動機自体は自然な心理です。重要なのは、事実を誇張することなく、構成の工夫によって説得力を高める技術です。
誇張を排して説得力を生む3大技術
- 調査前の初期仮説を開示する ― 「当初は〇〇と予想していたが、調査の結果△△であった」という落差を提示する
- 試行錯誤と失敗の記録を述べる ― 「1回目の試行では条件不備により失敗した」という経緯を開示することで信頼性を高める
- 定量的数値をそのまま示す ― 「大半の人が」ではなく「40人中28人が」と客観数値を提示する
推敲の過程で、「これ、数字で言うといくつ?」と自問し、曖昧な形容詞を客観的計数へと置き換えてください。
詳細解説
話を誇張して伝える形を扱います。聞き手が信じて再拡散するため、誇張が事実として定着する点が要旨です。
くわしく読む
背景と目的
誇張が「うそ」と自覚されにくいことの理解が目標です。本人の主観では「盛った」程度でも、受け手には数値や断定として伝わります。
盛った本人には、うそをついた自覚がないことの理解が目標です。だから、人に言われるまで気づきません。自分で気づく手を、別に持っておく必要があります。
組み立ての工夫
対処を「これ、数字で言うといくつ?」という自問に置きました。誇張は多くの場合、量の表現で起きます。数値に戻す操作が、そのまま検出になります。
「もる」という言い方をそのまま題にしました。うそという語を使うと、自分のこととして読まれません。
補足と注意点
確認のタイミングを「書いたものを読み返すとき」としました。話している最中の自己監視は難しく、推敲の段階に置いたほうが実行されます。